初めまして!「ふくぴー」です!
このブログにお越し頂きありがとうございます!
日々の支援で忙しい中、ヒヤリハット報告書を書くのって結構大変ですよね。
この記事では、
そのまま報告書に活用できる場面別の事例をまとめました。
この記事を読めば、
書く手間が省けるだけでなく、
現場の事故防止に直結する具体的な対策まで分かります!
・障害者施設でのヒヤリハットを「支援場面別」にまとめました!

【この記事の著者(専門家)について】
・保有資格:国家資格 社会福祉士 / 相談支援専門員 / 2級FP技能士(1級取得へ挑戦中)
・専門分野と経歴(実務経験9年以上):
・現在:障害者支援施設の生活支援員(5年〜)
・前職:高齢者福祉施設(ショートステイ3年 / 福祉用具専門相談員1年)
・運営者からのメッセージ:福祉の現場経験とファイナンシャルプランナー(FP)の知見を活かし、福祉職の働き方やキャリアアップに役立つ正確な情報を発信しています。
>>【福祉職のお金相談所】給料事情・おすすめの副業解説ブログはこちら
▼ 福祉職のスキルアップに本当に役立つ書籍を厳選しました ▼
障害者施設の支援場面別ヒヤリハット
この記事では、障害者施設でのヒヤリハットを
「支援場面別」にまとめました!以下の場面となります
- 食事支援
- 歯磨き介助
- 排泄介助
- 服薬介助
- 移動支援
- 居室
- 食堂
- 浴室
- デイルーム
- 屋外
- トイレ
・「場所別」にヒヤリハットをまとめた記事はこちら>>>
ヒヤリハットを記入している用紙について

私が勤務する施設では、ヒヤリハットを記入する専用の用紙はなく、
「大きめの付箋」に記入しています付箋に記入する内容は、
- ヒヤリハットの内容
- 発生日時
と利用者支援の合間に、素早くさっと記入できるよう項目は少なくなっています
些細なことでも記入してもらい、
ヒヤリハットを少しでも多く記録に残せるように取り組んでいます

付箋に記入するだけで大丈夫?もっと正式な書式が必要なんじゃないの?

現場の忙しさを考慮して、
簡易な方法を採用しています。
重要なのは、迅速に記録し、情
報を共有することです。
・ヒヤリハットについて参考記事
「介護現場のヒヤリハットとは|事例や原因・報告書の書き方と記入例まで解説!」
| 受付日 | 20 年 月 日( ) | 報告者名 | 印 |
| 職種 | 生活支援員 職業指導員 看護師 理学/作業療法士 その他 | ||
| 発生日時 | 20 年 月 日( ) 時 分頃 | 対象利用者名 | 様 |
| 発生場所 |
居室・静養室
食堂・ホール
作業室
浴室・脱衣所
トイレ 廊下・玄関 庭・屋外 送迎車内 外出先 その他 |
||
| 転倒・転落 | 誤薬・服薬遅延 | 食事・喉詰まり | 異食・誤飲 |
| 無断外出・離設 | 他害・トラブル | 自傷行為 | パニック・不穏 |
| 送迎・移動 | 器物破損 | 医療・手技ミス | その他 |
| 確認日:20 年 月 日 | 確認者名:_______ | リスク度:[ 低 ・ 中 ・ 高 ] |
ヒヤリハットに書くべき情報とは?
ヒヤリハットの書式は、法人によって様々であると思います。
記入する内容も法人によって異なるかもしれません。
書式は異なってもヒヤリハットを書く目的は、事故を未然に防ぐためであるという認識は同じであると思います。
では、最低限書くべき情報とはどんなものなのか。調べてみました!
それは、「5W1H」になります
- いつ
- どこで
- 誰が
- なぜ
- 何をした
- どのような状況であったか
・参考文献「介護事故を無くすためにやっておくべき51のルール」
・著者 田中 元
・発行所 株式会社 ぱる出版
【ヒヤリハットの作成時間を半分に】
原因と再発防止策のカンニングペーパーになる厳選対策本はこちら!
ヒヤリハットの活用方法について

まず、施設のグループごとに毎月ヒヤリハット集計しています。
それぞれのグループで分析し、必要な対策を考えています
そして、事業所全体のメンバーで構成される委員会でも検討し、分析しています
支援場面別ヒヤリハット
🍴食事支援でのヒヤリハット

ある利用者さんは朝ごはんは必ず「食パン」と決めている。
その利用者さんは、「早食い」というわけではなく。よく噛んで食べている。
ある日の朝食でのこと。その利用者さんがパンを食べていたところ、
パンを口に入れすぎてしまった様だった。
近くにいた職員がとっさに近づき、パンを口から出してもらった。
ある利用者さんは、食べ物をよく噛まないで飲み込もうとします。
どんな食材であっても、数回噛んで飲み込みます。
また、口の中に食材が多く残っているのにも関わらず、
どんどん口の中に食材を入れていく傾向があります。
そのため、食事の際は職員がそばにつき、食事の見守りが必要となっています。
ある日の夕食中、職員が少しその場を離れると、白米を口の中に明らかに入れすぎていた。
すかさず、職員が近寄り白米を少し出してもらい、食事を進めてもらった。
離席の隙に白米を口へ過剰に詰め込んでしまった。
※早期発見・排出誘導により大事に至らず。
咀嚼不全による窒息・気道閉塞および誤嚥性肺炎のリスク(目を離したわずかな時間で発生)。
- 咀嚼の少なさ: 数回噛んだだけで飲み込む習慣がある。
- ペース調整の難しさ: 口内に残っていても次々に入れてしまう。
- 見守りの断絶: 1対1対応が必要な場面で、一時的に職員が離脱した。
離席時の引継ぎ徹底
見守り担当が離れる際は、必ず他の職員へ声をかけ交替する。
提供方法の工夫
一口量を減らす、主食を一気に盛り付けず分けて提供する等を検討。
声かけペーシング
「ごっくんしてから次を食べましょう」等、一口ごとの嚥下を確認。
施設の食事は厨房専属の職員が調理したものを提供している。
ある日、夕食のおかずに鶏肉のステーキが出た。
利用者さんが食べやすいように食材用のハサミで切っていたら、鶏肉の断面をみると
明らかに生焼けになっていた。利用者さんに提供する前に発見することができた。
夕食の鶏肉ステーキをカットする際、断面の生焼けを発見。
※提供直前の確認により誤食を防止。
カンピロバクター等による細菌性食中毒の発症(施設内での集団食中毒・重症化リスク)。
- 厨房側の加熱管理: 厚みのある肉に対する加熱時間・中心温度確認の不足。
- 現場での防波堤: 支援員による「食事形態調整(カット)」が最後のチェック機能として働いた。
中心温度測定の徹底
75℃・1分以上(二枚肉等は85℃・90秒以上)の加熱確認マニュアル化。
目視チェックの習慣化
カット時・配膳時に「色・状態」を確認するWチェック体制の継続。
厨房・現場でのヒヤリ共有
「配膳側で止まった」事実を厨房へフィードバックし再発を防ぐ。
【対策について】
食事提供前の検食はもちろん、
ハサミでカットする際の断面確認をルール化することが重要です。
こうした「つい忘れがちなチェックポイント」を現場で共有するには、
イラスト付きのガイド本を活用するのが最も近道ですよ。
『介護事故を無くすためにやっておくべき51のルール』をチェックする>>
歯磨き介助時のヒヤリハット

歯ブラシ介助をする前に、歯磨き粉をつけていた。
すると、よく見ると歯ブラシの先端に亀裂が入っており、割れていた。
そのまま歯磨きをしていたら、口内を傷つける恐れがあった。

ゴム製の歯間ブラシで歯垢を掻き取っていたところ、
ゴムの部分が口内で取れてしまった。どうやら劣化していた様だった。
すぐさま、回収をしたので誤飲はせずに済んだ。
不穏になるとその場でジャンプをする傾向がある利用者さん。
不穏状態から落ち着くまでは、数分かかる時もある。
歯磨きは苦手というわけでもない。
ある日の朝食後、歯磨き介助をするために歯ブラシを口に入れた。
すると、突然不穏状態になってしまった。
歯ブラシは口からすぐ離したので、怪我はなかった。
歯磨き介助中、突然不穏になりジャンプ動作を開始。
※即座に歯ブラシを口から引き抜き外傷を回避。
歯ブラシによる口腔内(口腔粘膜・咽頭)の刺傷・裂傷および出血リスク。
- 行動特性: 不穏時にその場でジャンプする特有の反応パターンがある。
- 突発性: 歯磨き自体への拒否感はなくとも、タイミングや刺激で急に不穏が生じる。
- とっさの判断: 職員が常に「動き出すリスク」を察知できる体勢でいたため事故を回避できた。
安全器具の導入
柄が曲がる・柔らかい安全歯ブラシや、指サック型ブラシの活用検討。
介助ポジションの工夫
立ち上がろうとした際にすぐブラシを抜ける手の添え方・体制を意識。
状態確認の徹底
ケア前に表情や様子の微妙な変化を観察し、不穏の予兆時は時間を置く。
🚻排泄介助時のヒヤリハット

夜間ぐっすりと眠っていた利用者さん。
深夜、トイレに行くために起きてきた。
寝起きであったせいか、歩行が安定せずふらふらしていた。
すぐさま、夜勤者が体を支えトイレまで付き添った。
ある利用者さんは弱視である。また、高齢であり歩行はふらつきがある。
歩行の際は職員が手引きを行う。
この方の排泄介助をするために便器に座ってもらった。
便が出そうだったのか、便器からなかなか立ちあがろうとはしなかった。
そこで、職員がその場から数秒離れてしまった。
声が聞こえたため、トイレに戻ると、その利用者さんが立ち上がっていた。
トイレ内に手すりはあるが、手すりに捕まっておらず、転倒しそうになっていた。
離脱の数秒間に便座から単独で立ち上がり、手すりに掴まれず転倒しかけた。
※声に気づき即座に戻ったため転倒を回避。
狭いトイレ内での倒れ込みによる頭部打撲・大腿部骨折等の重大事故。
- 身体特性: 弱視+高年齢による歩行時のふらつき(常時手引きが必要)。
- 状況変化: 便意により立ち上がりに時間がかかり、職員が「数秒間」離脱してしまった。
- 視覚・認識: 弱視のため手すりの位置を即座に把握・保持できなかった可能性。
目を離さない徹底
見守りが必要な利用者さんの介助時は、数秒であってもその場を離れない。
手すりの位置・声かけ
立ち上がる前に「手すりはここですよ」と触れて確認を促し、必ず声かけを行う。
ナースコール・交替
他業務でどうしても離れる必要がある場合は、コールで他職員を呼び交替する。
常時リハビリパンツを着用している利用者さん。
自力での衣類の着脱が難しい方である。
また、歩行もやや不安定である。リハパン内に排尿の後があり、
トイレ内で交換するためズボンを下ろし便器に座ってもらった。
しかし、交換用のリハビリパンツを持ってくるのを忘れたため、その場を離れた。
リハビリパンツを持って戻ってくると、
その利用者さんが立ち上がっており、ズボンも上げていない状態であった。
交換用パンツを取りに離脱。戻るとズボンが下りた状態で立ち上がっていた。
※足元が拘束された状態での不安定な立ち上がり。
足元の衣類に引っかかることによる転倒・大腿部骨折・頭部打撲。
- 事前準備の不足: 入室前の交換用物品(リハビリパンツ等)の確認・準備漏れ。
- 着脱困難と歩行不全: 自力で服を着られず歩行が不安定なため、立ち上がると極めて危険。
- 無人状態の発生: 物品を取りに行くために支援対象者を1人にしてしまった。
事前セットの標準化
排泄介助前に「手ぶらで誘導しない」。必要物品を必ず持参して入室する。
定位置へのストック
トイレ内(または近接場所)に補充用物品を常時備蓄し、移動を最小限にする。
離脱時の応援呼び出し
取り忘れに気づいても単独で離れず、インカムやコールで他職員に持ってきてもらう。
💊服薬介助でのヒヤリハット

ある利用者さんは、薬を飲むのが苦手。
服薬用の水を飲みきり、薬も飲み込めたかを確認するために、口を開けてもらった。
舌を見ると、錠剤が残っていた。
施設には苗字が同じ利用者さんがいる。
ある日、服薬介助をするために、ある利用者さんに椅子に座ってもらった。
一包化された薬を開けたとき、
同じ苗字の別の利用者さんの薬であることに気がついた。
着席後に一包化された薬を開封した際、同姓の別人の薬であることに気づいた。
※開封時の目視確認により誤薬・誤飲を直前で回避。
他人の薬の誤飲による血圧・血糖変動、副作用、急性薬物アレルギーなどの健康被害。
- 同姓リスクの潜伏: 施設内に同姓の利用者がおり、苗字だけの確認では誤認しやすい。
- 照合タイミングの遅れ: 着席・セット時ではなく「開封直前」での気づき(前の段階のチェックを通り抜けていた)。
- 思い込み・先入観: 「〇〇さんの薬」と苗字のみで判断してしまった可能性。
フルネーム&Wチェック
「苗字+名前」でのフルネーム唱え出し確認を徹底(声出し・指差し)。
同姓注意カードの設置
配薬ケースや配薬車に「同姓注意!フルネーム確認」の識別表示シールを貼る。
3段階の指差し確認
①薬を取り出す時 ②本人に渡す前 ③開封する時 の各段階で氏名を指差し。
薬を飲み込むのが苦手な利用者さん。
ある日、就寝前の薬を口の中にいれ、コップ一杯分の水を飲んでもらった。
水を飲んだことを確認した後、
コップの中を見ると錠剤が取り残されていた。
どうやら、口に水を入れた時に、
水を伝って錠剤が口の中からコップの中に移動したようであった。
服薬後にコップを確認した際、口内から水とともに戻った錠剤を発見。
※コップ底の目視確認により飲み残しを回避。
必要薬剤の未服用(配薬漏れ)による症状の増悪・発作発生(特に就寝前薬・抗てんかん薬・睡眠薬等)。
- 嚥下困難(苦手意識): 錠剤を喉奥へ送れず、口腔前庭(唇・歯茎の間)にとどめてしまう。
- 水の流出(逆流): コップの水を飲む際、水分を伝って錠剤がコップ内へ吐き出された。
- 「完飲=服薬完了」の思い込み: 水を全部飲み干しても薬が口内や器具に残るリスクの潜伏。
コップ底・口内W確認
飲み終わったコップの底の目視と、「あー」と声を出してもらう口内確認の習慣化。
ゼリー等の導入検討
錠剤が苦手な場合、服薬用ゼリーやオブラート、粉砕・簡易懸濁(処方変更)の相談。
透明コップの使用
残量や浮遊・沈殿物が外側からひと目でわかる透明なプラコップ等の活用。
ある高齢の利用者さん。
昼食後に服用している薬の数が10錠以上である。
職員が与薬をするときは、錠剤を口に入れ、
コップをその利用者さんに渡し水を飲んでもらっている。
ある日の昼食後、いつものように水を飲んでいる時に、
咳をしてしまった。飲み切れていない錠剤が飛び出てしまった。
すぐさま職員が拾い、改めて服用してもらった。
10錠以上の服薬中にむせて咳き込み、錠剤が吐き出された。
※すぐに回収し、改めて再服用を促し対応。
錠剤の気管流入(誤嚥・誤嚥性肺炎)や、吐き出し・紛失による未服用(配薬漏れ)。
- 一括服薬の負担: 10錠以上の錠剤を一度(または少数回)で飲もうとして口腔内が過密化。
- 嚥下機能の低下: 高齢による反射低下で、多量の水と錠剤を送り込む際にむせが発生。
- 汚損・再服用の判断: 床等に落ちた場合の衛生面(破棄か再処方か)への配慮。
数回に分けた分割服薬
「1回2〜3錠ずつ」など、口に含む量を小分けにして少量ずつ水で流し込む。
一包化の工夫・減薬相談
服薬ゼリーの併用や、医師・薬剤師へ粉砕・簡易懸濁・処方見直しの相談。
前傾姿勢と嚥下確認
あごを引いた体勢を意識させ、1回ごとにゴックンと飲み込んだことを確認。
【対策】
多剤服用の方は嚥下リスクが高いため、
とろみ剤の使用や、一包化の再検討など専門的な視点での対策が不可欠です。
「なぜこの事故が起きたのか」の原因分析が苦手な方は、
事例集をカンニングペーパー代わりに使うと、報告書作成が劇的に楽になります。
入浴支援でのヒヤリハット

入浴支援をいざ始めようと思い、浴槽に手を入れてみた。
すると、お湯ではなく水になっていた。給湯器の電源を入れ忘れていた。
利用者さんが入る前だった。
入浴を終え、浴槽から脱衣場に勢いよく出てきた利用者さん。
脱衣場の床が濡れていたため、
滑ってしまい転倒しそうになったが、
職員が近くにいたため転ぶ前に支えることができた。
浴槽から勢いよく脱衣場へ出た際、濡れた床で足をすべらせた。
※近隣にいた職員が即座に身体を支え転倒を回避。
硬い床への倒れ込みによる大腿部頸部骨折・頭部外傷および脱衣場備品への衝突。
- 環境因子: 前の利用者の水滴や足拭きマットの水分で脱衣場の床が濡れていた。
- 動作特性: 入浴後の解放感や暑さから、勢いよく素早く移動しようとした。
- 足元の不安定さ: 裸足かつ水滴がついた状態で滑りやすい床面を歩行した。
こまめな水拭き・マット交換
1人終えるごとに床の水滴をモップで拭き、吸水・防滑マットをこまめに交換。
浴室 exit 前の拭き上げ
脱衣場へ出る前に、浴室側で身体・足裏の水分を簡単にバスタオルで拭く。
進行方向への付き添い
急いで移動しないよう声かけし、浴室出入り口で必ず身体を支えるポジションをとる。
移動支援中でのヒヤリハット

施設周辺の道を散歩していた時。
ある利用者さんは、道に生えている草をさっともぎ取り、
口の中に入れてしまった。
食べようとしていたので、声かけし口から出してもらった。
車への関心が非常に強い利用者さん。
生活棟から作業棟に向かう際、利用者さんと職員駐車場の横を通った。
すると、利用者さんが突然走り出し、カーブミラーを掴んだ。
無理やり開こうとしていた。
すかさず職員が行動を止めた。
棟間の移動時、駐車場横で突然駆け出し職員車のドアミラーを掴んで開こうとした。
※職員が即座に行動を制止し破損・ケガを回避。
強引な可動による器物破損(弁償問題)や、パーツ破損に伴う手指の負傷・挟み込み、駐車場内での他車両との接触事故。
- 強いこだわり・関心: 車(パーツ類)への強い興味・関心があり、視界に入ると刺激になりやすい。
- 移動経路の選択: 刺激対象(車両)が目に入るルートを歩行経路として使用していた。
- 突発的な駆け出し: 予兆なく行動に移るため、距離感の保ち方や付き添い位置が重要。
移動ルートの見直し
駐車場側を極力通らない迂回路の検討、または車が見えにくい側の壁沿いを歩く。
危険側(車側)のガード
職員が必ず「車と利用者さんの間(危険側)」を歩き、飛び出しを物理的にブロックできる体制をとる。
移動時の注視・関心そらし
車以外の目標物(手持ちグッズや視線を変える声かけ)を用いて興味・視線を車両からそらす。
ある利用者さんは、特定の場所(資材置き場)に対するこだわりが強い。
その場所への思い入れが非常に深い様である。
その場所に近づくためなら、
危険をかえりみないで走り出してしまう。
ある日、屋外で複数の利用者さんと散歩をしていた。
その場所の近くをたまたま歩いてしまった。すると、
その利用者さんは走り出してしまった。
職員の駐車場が近くにあり車が通るような場所であったが、
たまたま車がいなかっため何事もなくその利用者さんに追いつくことができた。
散歩中、こだわり領域(資材置き場)付近を通りかかった際、突然駆け出した。
※車両通行なしのため無事に確保(事故回避)。
駐車場・車道付近での飛び出しによる車両接触・人身事故および資材置き場内での危険物接触・ケガ。
- 強烈なこだわり: 資材置き場に対する特別な強い執着があり、視認すると危険行動を伴う。
- 環境設定の油断: 散歩コースにそのこだわり場所および駐車場(車が通るルート)が含まれていた。
- 複数支援の限界: 複数人の散歩対応時、突発的な駆け出しへの即応や密着ガードが難しくなる。
散歩ルートの完全変更
資材置き場や駐車場付近を通らない安全な散歩コースをあらかじめ設定する。
体制整備と手つなぎ
該当の利用者さんが参加する場合は、1対1対応や危険側を歩く体制を徹底する。
こだわり領域の周知
「どこに惹かれやすいか(こだわり対象)」を全職員で共有し、近寄らない行動を共通認識化。
【場面別の次は『場所別のヒヤリハット』もチェック!】
外出支援でのヒヤリハット

車への興味が強い利用者さん。
余暇の支援でコンビニに出かけた。店内に入るまでの道中、
駐車場に停めてあった車のボディを叩こうとする様子があった。
真横にいたので、すかさず腕を握った。
余暇の充実を図るために、
利用者さんと二人でファミリーレストランに出かけた。
食事を終え、支払いをするためにレジに向かった。
代金を支払っているときは、利用者さんは近くにいた。
だが、財布でお金の出し入れをしているときに、
少し目を離してしまった。
その間に利用者さんは職員から離れていき、
一人でレジ近くのトイレに入っていくのが見えた。
すぐ近くの場所であったので見失わずに済んだ。
ファミレスのレジ会計中、財布操作で目を離した隙に一人で離脱。
※すぐ近くのトイレへ入るのを目視確認でき、即座に把握。
店舗外への飛び出しによる行方不明・迷子や、駐車場・車道での交通事故・他者トラブル。
- 意識の分散: 金銭のやり取り・財布操作に職員の意識と視線が100%奪われてしまう。
- 立ち位置の盲点: 会計カウンター前で利用者と手をつなぐ・視界にとどめる体勢が取れなかった。
- 行動の自立性・予測: 利用者自身が自発的に移動(トイレ等)を開始するタイミングと合致した。
会計前の準備・電子決済
レジに行く前に現金を出しておく、またはスピーディな電子マネー決済を活用する。
出口側の遮断と体勢
職員が「店舗出口側」に立ち、半身で利用者さんの様子・動きが視界に入るポジションをとる。
声かけ・事前トイレ
退店前に「トイレに行きますか?」と確認を挟み、会計時は「ここで待ってね」と声をかける。
利用者さん同士でのヒヤリハット
ある利用者さんは不穏な時、他の利用者さんの肩などを力強く噛んでしまうことがある。
ある日、その利用者さんが不穏な様子が見られていた。
その時に、たまたま前を通りかかった利用者さんを噛もうと近寄ろうとした。
近くにいた職員が、制止させたため何事もなかった。
不穏時に前を通りかかった他利用者を噛もうと接近。
※近隣の職員が即座に間に入り制止・被害を阻止。
咬傷に伴う裂傷・皮下出血・細菌感染症(破傷風等)および利用者・ご家族間の大きな対人トラブル。
- 行動特性: 不穏状態が高まった際、感情の表出として「噛みつき(肩等)」が出る傾向がある。
- 偶然の接触: 不穏中に他利用者が近接・通過したことでターゲットになりかけた。
- 迅速な制止: 職員が不穏状態を察知し、近くで動向を観察できていたため間に合った。
静穏空間への早期誘導
不穏の予兆(表情・ソワソワ感)が見られた時点で、他者のいない落ち着けるスペースへ誘導する。
距離(ディスタンス)確保
不穏時は周囲の動線上に他利用者が近づかないよう、職員が間に入り見守り・ガードを行う。
不穏原因の特定・共有
「何が刺激となって不穏になるか」のきっかけ(音・暑さ・不快感等)を分析しケアプランに反映。
ある利用者さんは普段はおとなしい方である。他害行為はほとんどない。
だが、不穏になるとごくたまに、特定の利用者さんを叩いてしまう時がある。
ある時、他の利用者さんの背中を叩いてしまった。
幸いにも、叩かれてしまった利用者さんにあざなどの怪我はなかった。
不穏時に特定の利用者さんの背中を叩いてしまった。
※目立った打撲や皮下出血(あざ)などの外傷はなし。
強打による打撲・転倒・骨折のリスク、および被害者・加害者双方の精神的ショック・関係悪化。
- アンギャップ(油断): 普段がおとなしいため、支援者の警戒感が薄れやすく予兆を見逃しやすい。
- 特定ターゲット: 誰かれ構わずではなく「特定の相手」に不快感や苦手意識を抱いている可能性。
- 突発性: 不穏状態が高まった際、感情の抑制が利かなくなり叩く行動へ至る。
生活動線の分離(離隔)
食事・作業・余暇時の座席や静養スペースを離し、該当の特定利用者と接近しない環境を作る。
不穏サインのチーム共有
「表情の変化」「足踏み」「視野の固定」など、不穏の小さなサインをチーム全体で把握・共有する。
背景(トリガー)の究明
「なぜその人を特定して叩くのか」(音・声の大きさ・距離感等)の刺激因子をアセスメントする。
障害者施設の設備面におけるヒヤリハット
湿気の多い時期に、
空気の循環が悪いせいか居室の壁や天井にカビが発生してしまっていた。
即座に、カビを拭き取った。
そのまま放置していたら、
利用者さんの健康面に悪影響が出たかもしれなかった。
湿気の多い時期に居室の壁・天井にカビが発生。
※早期発見により、即座に拭き取り・除去対応を実施。
カビ胞子の吸入による気管支喘息、夏型過敏性肺炎、アレルギー性鼻炎・皮膚炎などの健康リスク。
- 季節・気候要因: 梅雨時期などの高湿度環境(湿度60%超でカビ繁殖が活性化)。
- 空気の滞留: 窓の開放頻度不足や家具配置による風通し(換気)の悪化。
- 視界のブラインド: 壁際や天井、家具の裏側など、日頃の清掃で目が行き届きにくい場所の存在。
定期換気・除湿機の活用
1日複数回の空気入れ替えの徹底と、高湿度期における除湿機やエアコン(除湿モード)の運用。
死角エリアの定期チェック
清掃チェックリストに「家具裏・壁面・天井」を項目追加し、湿気期の巡回点検を強化。
家具の隙間(空気層)確保
壁とタンスやベッドの間に数cmの隙間を空け、風が通る環境レイアウトに変更する。
「アルコールスプレー」や消毒用の「次亜塩素酸スプレー」が
利用者さんが過ごすデイルームの棚の上に数時間置きっぱなしになっていた。
利用者さんの手の届く高さにあり、誤飲してしまう可能性もあった。
網戸がない窓を開けていたせいか、施設の中に数匹ハチが入っていた。
幸いにも利用者さんがいるところには飛ばずに、壁に止まっていた。
害虫用スプレーを使用して、駆除をした。
ある利用者さんはトイレットペーパーを必要な分以上に巻き取ってしまう傾向がある。
適量巻き取るのが苦手な様である。
また、トイレットペーパーが中途半端な使用状態であるのが好ましくない様で、
一気に使いトイレットペーパーを無くしたい様子があった。
ある日、
その方がトイレに入った様で便器内に流れ切れていないトイレットペーパーが多量に残っていた。
そのまま流すと詰まりそうな量だったので、ゴミ箱に捨てた。
ペーパーを使い切りたいこだわりにより便器内に大量残存。
※手動で除去・ゴミ箱へ回収し、詰まり・溢れを未然回避。
便器からの汚水溢れ(床水浸し)・感染症リスク、トイレ一時使用不可に伴う他利用者の排泄障害・設備修理費用。
- 量感の把握難: 「適量」を巻き取って使用することの難しさ(把握・感覚の課題)。
- 使い切りのこだわり: 「中途半端に残っている状態」に対する心理的違和感・気持ち悪さ。
- 見守りの限界: 排泄というプライベートな空間のため、常時監視が難しい環境構造。
少量ロール・畳みペーパー化
残量の少ないロールを設置する、または1回分ずつカットされたシートタイプペーパーに変更。
目印(「ここまで」線)の設置
壁に「引く長さの目安」となるシールを貼る等、適切な使用量を一目で判別できる工夫。
退出後の便器チェック
該当の利用者さんが使用した後は、職員が流し残しや残留ペーパーがないか巡回・確認する。
💡 現場のリーダー・サビ管の方へ
今回ご紹介した事例はほんの一部です。現場のデスクに1冊置いておくだけで、ヒヤリハット報告書 Causes(原因)と対策の『カンニングペーパー』になり、書類作成の手間を半分にしてくれるような本をまとめました。
「毎回、対策をひねり出すのがしんどい…」という方は、ぜひ合わせて参考にしてください。
👉 障害者施設の現場に常備したいヒヤリハット・リスクマネジメント対策本5選
障害者施設で多い事故とは?
1件の重大な事故至るには、
その背景には300件のヒヤリハットがあるとされています
ヒヤリハットが起きた時点で対策を講じておくことで防げる事故がある一方で、
残念ながら事故に至ってしまうケースも多くあると思います
そこで、
「障害者施設ではどんな種類の事故が多いのか」調査してみました!
知識として頭に入れておくことで、防げる事故は数多くあると思います
確認してみましょう!
北海道の場合(令和5年度)
| 事故の区分 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| 誤薬 | 568 | 30.4% |
| 打撲 | 475 | 25.4% |
| 骨折 | 391 | 20.9% |
北海道の場合(令和4年度)
| 事故の区分 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| 打撲 | 525 | 29.0% |
| 誤薬 | 471 | 26.0% |
| 骨折 | 415 | 22.9% |
障害者支援施設等における 事故報告集計結果より
長野県の場合(令和3年度)
| 事故の区分 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| 打撲 | 125 | 47.9% |
| 骨折 | 76 | 29.1% |
| 誤嚥 | 13 | 5.0% |
まとめ:書類作成を仕組み化して、ゆとりある現場へ
障害者施設のヒヤリハット報告書は、ただの反省文ではなく、利用者さんと職員を守るための大切な防衛策です。
もし「もっと具体的な文例や、スタッフ全員にリスクマネジメントを意識してもらうための教材が知りたい」という場合は、こちらの記事で現場で本当に役立つ厳選本を目的別に紹介しています。
デスクの引き出しに1冊忍ばせておくだけで、明日からの書類作成が劇的にラクになりますよ!

こういったヒヤリハットを防ぐためには、
どんな対策が必要なの?

事前のリスクアセスメントや
職員間の情報共有が重要です。
また、定期的な研修やマニュアルの見直しも効果的です。
参考になる書籍を
いくつかご紹介しています。
💡 報告書作成の時間を大幅に削減したい方へ
ヒヤリハットや事故報告書で「今後は注意する」と書いて、上司や監査から「具体的な対策になっていない」と指導された経験はありませんか?
当サイトでは、発生時のメモを入力するだけで「環境・本人・体制」の3軸で要因分析を行い、監査に耐えうる具体策を自動作成する【無料AIツール】を公開しています。
登録不要・無料で今すぐ使えますので、日々の業務効率化にぜひお役立てください!
👇【無料】ヒヤリハット要因分析&再発防止策作成ツールはこちら
最後までお読みいただきありがとうございました!








コメント